パルワールドの専用サーバーの立て方|必要なメモリ・開けるポート・設定ファイルの書き方

この記事のまとめ

  • Palworld 公式の動作条件では、CPU は4コア(推奨)、メモリは16GBで、安定した動作には32GB以上が推奨されている。英語版には、8GBでも起動はするがメモリ不足で落ちる可能性が高まるとある。
  • 待ち受けのポートは、既定が UDP の 8211 番で、変更できる。サーバー内の ufw に加えて、事業者の画面にファイアウォールがあればそちらでも許可する。
  • 手動で立てるときは、SteamCMD で `steamcmd +login anonymous +app_update 2394010 validate +quit` を実行し、Linux では `./PalServer.sh` で起動する。
  • 設定は、一度起動してから DefaultPalWorldSettings.ini を Pal/Saved/Config/LinuxServer/ にコピーして PalWorldSettings.ini を作り、そちらを編集する。Default のほうを直しても反映されない。
  • ConoHa VPS と XServer VPS には Palworld のテンプレートがあるが、必要メモリとポートの案内が各社で異なる。ConoHa は Palworld manager 入りのイメージの申し込みを一時停止している。申し込む前に最新のマニュアルで確かめる。

パルワールドの専用サーバーを自分で立てるなら、まず次の3つを押さえる。Palworld 公式の動作条件ではメモリは16GB(安定した動作には32GB以上を推奨。8GBでも起動はするが、落ちやすくなる)、開けるポートは既定で UDP の 8211 番、設定は DefaultPalWorldSettings.ini をコピーして作る PalWorldSettings.ini に書く。この3つが決まれば、VPS のテンプレートを使うか、SteamCMD で手動で入れるかのどちらでも進められる。

この記事は、Pocketpair の公式ドキュメント(Palworld Server Guide)と、ConoHa・XServer の公式マニュアルで確かめた内容をまとめたもの。実際にサーバーを借りて試した記録ではなく、公式の手順にもとづく整理である。確かめた日は 2026-11-07 で、Palworld のバージョン(公式ガイドは 1.0.4 の表示)や事業者の条件はこの後変わる。VPS の借り方、SSH でのログイン、ufw の使い方など、ゲームを問わず共通の手順は マイクラ Java版のマルチサーバーの立て方 に書いた。この記事では、パルワールドで違うところに絞る。

必要なメモリとCPU:公式の動作条件

Palworld Server Guide の動作条件(Requirements)には、次のように書かれている。

項目 公式の記載(2026-11-07 確認)
CPU 4コア(推奨)。英語版は “4 Core +(Recommended)”
メモリ 16GB。日本語版には「安定した動作のために32GB以上を推奨」とある。英語版には、8GBでも起動はできるが、メモリ不足でサーバーが落ちる可能性が高まる、とある
ポート UDP の 8211 番が既定で、変更できる。ルーターでポート開放(ポートフォワーディング)できることが条件
ストレージ 高速な SSD を推奨。性能の低いストレージではセーブデータが壊れることがある
OS Windows 64bit、Linux 64bit(英語版の例は Ubuntu、AlmaLinux など)

人数ごとに何GB要るか、という数字は、この公式の動作条件にはない。人数とメモリの関係を示した公式の資料は今回は見つからなかったので、人数別のメモリは書かない。借りるときは、公式の16GBを基準にし、安定を重く見るなら32GB以上、予算に合わせて下げるなら落ちやすくなる点を承知しておく。

設定項目の BaseCampMaxNumInGuild(ギルドごとの拠点の上限)と BaseCampWorkerMaxNum(1拠点のパルの上限)には、公式ガイドで「値を増やすと処理の負荷が上がる」という注記がある。また、ワールドのバックアップを有効にする bIsUseBackupSaveData には「有効にするとディスクの負荷が上がる」とある。なお、同じ「重い」の切り分けは マイクラのサーバーが重い時の原因の切り分け の考え方(どの重さかを先に測る)がそのまま使える。

開けるポート:8211/UDP と、開けないほうがよいもの

公式ガイドでは、ゲームの待ち受けポートは UDP の 8211 番が既定で、起動引数 -port=8211 で変えられる。TCP ではなく UDP である点が、マイクラ Java版(25565番)との違いになる。

ufw で許可するなら、プロトコルを付けて書く。ufw のマニュアルには、ポートに /protocol を付けて指定する(例は ufw allow 25/tcp)と書かれているので、UDP なら次の形になる。

sudo ufw allow 22
sudo ufw allow 8211/udp
sudo ufw enable
sudo ufw status

22番を先に許可するのは、ufw のマニュアルに、有効にすると今の SSH の接続が切れる場合があると書かれているため。SSH を22番以外で使っているなら、そのポート番号を許可する。VPS 事業者側にもファイアウォール(セキュリティグループなど)の設定がある場合は、そちらでも UDP 8211 を許可する。共通の手順は Java版の記事 と同じ。

開けるポートについての注意は次のとおり。

立て方1:VPS のテンプレートで作る

ConoHa VPS

先に注意点がある。ConoHa のドキュメントサイト(2026年11月6日更新)によると、Palworld manager のメンテナンスに伴い、manager が入ったイメージの申し込みは一時停止中で、今「Palworld」を選んで作ると manager の入っていないイメージになる。再開の時期は未定とされている。

ConoHa VPS のサポートページによると、手順は次のとおり。

  1. バージョンを 2.0 に切り替える(Palworld の提供は ConoHa VPS のバージョン2.0のみ)
  2. コントロールパネルで「サーバー追加」を選び、イメージタイプ「アプリケーション」から「Palworld」を選んで作成する
  3. サーバー一覧で作成したサーバーを開き、「ネットワーク情報」のIPアドレスを控える

接続するときは、コントロールパネルのコンソールからサーバーにログインし、表示される「Server IP Address」とポート番号を控える。ゲームの画面では「マルチプレイに参加する(専用サーバー)」を選び、IPアドレスとポート番号を入れて接続する。初回はキャラクター作成が要る。このテンプレートはPC版のゲームにだけ対応している。

必要なメモリは、ConoHa のページ同士で書き方が違う。

ページ メモリの記載(2026-11-07 確認)
ConoHaドキュメントサイト(Palworld、2026年11月6日更新) 最小メモリ8GB。専用プランでのみ提供
ConoHa VPSサポート(アプリケーションイメージを使う) メモリ4GB以上のプランで利用でき、2GB以下は不可。快適に遊ぶなら16GB以上を推奨

ドキュメントサイトは使用ポートを 8211(UDP、ゲームサーバー用)と 60000(TCP、Palworld manager 用)としている。OS は Ubuntu 22.04 で、SSH サーバーは初期状態で止まっている(コントロールパネルのコンソールからログインする)。起動にかかる時間は、ドキュメントサイトが初回に manager へログインできるまで「約10分程度」、サポートページが Palworld サーバーの起動に「30分程度お時間を要する場合もある」と書いている。申し込む前に、ConoHa の画面に出るプランと条件を確かめる。

設定の変え方は2通りある。

ConoHa のイメージは、手動で入れた場合(steamapps/common/PalServer)と違い、/opt/palworld の下にファイルがある。

XServer VPS

XServer VPS のマニュアル(パルワールド アプリイメージ)によると、メモリ4GB以上のプランで使え、2GBのプランでは使えない。快適に遊ぶには16GB以上を推奨している。

ポートは、XServer のマニュアルでは TCP 60000 番と UDP 16020 番が必須ポートで、TCP 22番(SSH 接続用)が任意と書かれている。許可は VPS パネルの「パケットフィルター設定」で行う。使っていない機能のポートは開けないことを推奨している。接続するときは、ゲームで「IPアドレス:16020」を入れる。XServer VPS for Game のマニュアルにも、参加用ポート番号を UDP 16020 としていると書かれている。Palworld 公式の既定(UDP 8211)とは違うので、XServer のイメージを使うときは、XServer の画面とマニュアルに書かれたポートを確かめる。

XServer のイメージは、設定ファイルを /home/steam/Palworld/Pal/Saved/Config/LinuxServer/PalWorldSettings.ini に置く。初めて設定を変えるときは、cp -pf /home/steam/Palworld/DefaultPalWorldSettings.ini /home/steam/Palworld/Pal/Saved/Config/LinuxServer/PalWorldSettings.ini でこのファイルを作る。値を変える前にゲームサーバーを止め、変えたあとに起動する。停止と起動は次のコマンド。

systemctl stop palworld-server.service
systemctl start palworld-server.service

サーバーの起動には5〜10分ほどかかり、再起動のときにアップデートの有無を自動で確かめて、あれば実行する、とマニュアルにある。2024年1月29日以降にインストールした場合は、コマンドの要らない「Palworld マネージャー」が案内されている。

立て方2:SteamCMD で手動で入れる

Palworld Server Guide(日本語版)の手順は、SteamCMD を使う場合、次の2つ。

専用サーバーのダウンロード(Windows と Linux で共通):

steamcmd +login anonymous +app_update 2394010 validate +quit

2394010 が Palworld Dedicated Server のアプリ番号。SteamCMD 自体の入れ方は、公式ガイドが Valve の公式 Wiki の手順に従うよう案内している。Linux ではディストリビューションごとに入れ方が違うため、その案内に沿って用意する。

起動は、ダウンロード先に移動して実行する。

OS 起動
Linux(SteamCMD) cd ~/Steam/steamapps/common/PalServer のあと ./PalServer.sh
Windows(SteamCMD) cd .\steamapps\common\PalServer のあと PalServer.exe

インストール先を設定していない場合、Linux ではホームディレクトリ(上の ~/Steam/steamapps/common/PalServer)にある、と公式ガイドにある。Windows では、通常は SteamCMD を入れたフォルダの下にある。公式ガイドのこのページは起動するところまでで、サーバーを常時動かす仕組み(サービスとしての登録など)は書かれていない。

起動引数

起動引数は、公式ガイドの Arguments のページに次のものが載っている。

引数 内容
-port=8211 待ち受けポートを変える
-players=32 最大参加人数を変える
-publiclobby コミュニティサーバーとして公開する
-publicip=x.x.x.x 外から見えるグローバルIPアドレスを手動で指定する(未指定なら自動検出)
-publicport=xxxx 外から見えるポートを手動で指定する(待ち受けポートは変わらない)
-useperfthreads -NoAsyncLoadingThread -UseMultithreadForDS マルチスレッドの設定(公式の起動例では「improve multithread setting」と説明)

最後の3つの引数について、公式ガイドの一覧には、v1.0 以降はこの引数を指定しないほうが性能が上がる可能性がある、と書かれている。古い手順に付いているこの引数は、そのまま真似せず、公式の最新の記載を見る。起動の例は、公式ではポートを 8000 に変える場合の ./PalServer.sh -port=8000 -useperfthreads -NoAsyncLoadingThread -UseMultithreadForDS の形で示されている。

設定ファイル PalWorldSettings.ini の書き方

場所と作り方

設定ファイルは次の場所に置く(公式ガイドの Configuration parameters、サーバーを一度起動するまでこのフォルダは作られない)。

作り方は、既定のファイルをコピーする。Linux の例は次のとおり(公式ガイドのコマンド)。

cp steamapps/common/PalServer/DefaultPalWorldSettings.ini steamapps/common/PalServer/Pal/Saved/Config/LinuxServer/PalWorldSettings.ini

公式ガイドは、DefaultPalWorldSettings.ini を直接編集しても変更は反映されない、と注意している。直すのはコピーした PalWorldSettings.ini のほう。

主な項目

公式ガイドにある項目のうち、最初に見ることが多いものを並べる。説明は公式の英語の説明を日本語にしたもの。

項目名 内容
ServerName サーバー名
ServerPassword サーバーのログインに必要なパスワード
AdminPassword 管理者権限を取得するためのパスワード
ServerPlayerMaxNum 参加できる最大人数
PublicPort コミュニティサーバーで、外部に公開するポートを明示する(待ち受けポートは変わらない)
PublicIP コミュニティサーバーで、外部に公開するIPアドレスを明示する
RCONEnabled、RCONPort RCON の有効化と、そのポート
RESTAPIEnabled、RESTAPIPort REST API の有効化と、待ち受けポート
BaseCampMaxNumInGuild ギルドごとの拠点の上限(既定 4、最大 10)。増やすと処理の負荷が上がる
CrossplayPlatforms 接続を許可するプラットフォーム(既定 (Steam,Xbox,PS5,Mac))

特定の技術を使えなくする DenyTechnologyList は、公式ガイドの例では DenyTechnologyList=("PALBOX", "RepairBench") の形で、かっこの中に引用符で囲んだ ID を並べている(公式ページの例は末尾にかっこが1つ多く付いている)。

XServer のマニュアルにある書き換えの例からは、ファイルの中が 項目名=値 の形で並んでいることが分かる。XServer の手順では、この書き換えの前に systemctl stop palworld-server.service でゲームサーバーを止め、あとで systemctl start palworld-server.service で起動する。

sed -i "s/ExpRate=[0-9]*.[0-9]*/ExpRate=3.0/g" /home/steam/Palworld/Pal/Saved/Config/LinuxServer/PalWorldSettings.ini
sed -i "s/DeathPenalty=[a-z|A-Z]*/DeathPenalty=Item/g" /home/steam/Palworld/Pal/Saved/Config/LinuxServer/PalWorldSettings.ini

ExpRate は経験値の倍率、DeathPenalty は死亡時のペナルティで、選べる値は None(ロストなし)、Item(装備品以外のアイテム)、ItemAndEquipment(すべての装備品とアイテム)、All(すべてロスト)、初期設定は All とマニュアルにある。公式ガイドも同じ4つの値を挙げている。XServer のマニュアルは、設定ファイルを直接編集しても変更できるとしている。手で編集する場合も、項目名=値 の値だけを変え、ほかの記号や区切りを崩さないようにする。XServer のマニュアルは、無効な値を入れるとゲームサーバーが起動できなくなる可能性があると注意している。設定を変えて参加できなくなったときは、ゲームサーバーを止めて DefaultPalWorldSettings.ini を設定ファイルに上書きコピーし、起動し直すと既定の値に戻り、ゲームデータは削除されない、と書かれている。

確かめられなかったこと

次の点は、公式の資料では確かめられなかったので、この記事では数字や書き方を示していない。

自分でできること・事業者に確かめること

自分でできること:

事業者に確かめること:

次にすること

  1. 遊ぶ人数を決め、ConoHa か XServer の公式マニュアルで最小メモリとポートを確かめる
  2. VPS の借り方、SSH、ufw の基本は Java版の記事 で確認する
  3. テンプレートで作るか、SteamCMD で手動で入れるかを選ぶ
  4. UDP 8211(テンプレートの場合は事業者の案内するポート)を許可して、友達にIPアドレスとポート番号を伝え、入れるかを確かめる

出典(確かめた日)